分布について

第1次拡散期(東日本へ)

廻間I式末葉からII式前葉にかけて,東海系土器が,主に東日本に広く拡散する現象がある。
第1次拡散期と呼んでいる。おおむね西暦200年前後と推定し,S字甕B類の登場が象徴的である。
供伴するS字甕A類の分布をトレースすると,その分布経路と場所が推定できる。
因に東海系銅鏃の代表的な存在である「多孔銅鏃(たこうどうぞく)」の分布も重ねると面白い。
S字甕A分布その2.jpg

第2次拡散期(近畿ヘ)

廻間II式後葉からIII式前葉にかけて,再び東海系土器が広がる現象が見られる。
それは,第1次拡散期とまったく異なり,西へ,近畿へ動き始める。ベクトルを異にした現象と考えられる。
おおむね西暦250年前後と推定。
S字甕C類分布.jpg

編年

東海地域,濃尾平野低地部を中心とした土器編年と大型古墳
廻間編年を基本に
古墳編年表2006.jpg